技術書典3ではじめてのうすいほん(AWS SAM本)出した
こんにちは、こんばんは。
技術書典3にサークル参加してきましたので、そのレポートです。
まとめ
- 技術書典3という技術書オンリーイベントにサークル参加しました。
- AWS Serverless Application Model (AWS SAM)とAWS SAM Localについて書きました。
- 少し黒字になりました。
- 少し残った在庫はCOMIC ZINに委託されました。興味ある方は買ってください。お願いしますm( )m
参加まで
AWSによるサーバレスを前職や個人で使うことが多々ありました。
普段はAndroidアプリのエンジニアをしている私ですが、アプリ用にさくっとWebAPIを用意するのにAWSによるサーバレスがちょうど良かったのです。
しかし、特にWeb上に公開したりまとめたりすることがなかったのと一度でいいから技術本を書いてみたいという欲求から、技術書典3に応募にしてみました。
当時はServerless Frameworkをよく使っていたので、Serverless Frameworkの使い方を説明するような本にするつもりでした。 サークルカットにも思いっきりServerless Frameworkとあります。
うん、我ながら何度見ても酷い。
ちなみに元ネタの吹き出しやフォントを頑張って再現しましたが、たぶん誰も気がついていません。こういうのを無駄な努力といいます。
8月頃まではServerless Frameworkで解説するつもりで原稿をせっせと書いていたのですが、そんな中
AWS SAM Localが登場しました。
触ってみると、なかなか面白い。AWS Lambdaの実行がDocker上で再現できるし、AWS Lambdaを使う上で面倒だったevent変数のエミュレートもしてくれる。
時代はこっちだ!と早速、今まで書いていた原稿をほぼ破棄して、AWS SAMとAWS SAM Localを扱う本に切り替えました。
原稿の書き方
個人サークルなので、原稿書くのもスケジュール管理するのも独りです。
寂しいので、原稿を書くのに複数のアプリを使いました。
- Trello (タスク管理)
- Google ドキュメント (文章入力)
- Re:VIEW + Docker (構成)
何?GitHub等でのリポジトリは?CI(継続的インテグレーション)は?そんなもの、独りの執筆に必要ないでしょ?……
Googleドライブで十分です。履歴も取ってくれてますよ。
最初は原稿をRe:VIEWで直接書いていたのですが、はじめてのRe:VIEWだったためか、フォーマットガイドとにらめっこしながら文章を考えていくのが大変辛い。 なので、端末さえあればいつでもどこでも書けるGoogle ドキュメントで書くように途中で切り替えました。 文章を考えたりたたき台を作る場合に関しては電車や喫茶店などでGoogle ドキュメントを使って書き、自宅に帰ったらRe:VIEWで校正しながら書き直すのが一番スムーズで良かったです。
また、表紙は締め切り直前に京都で撮ってきた写真を加工することで作りました。
可愛い絵のかける親戚や知り合いはいませんでした。自分のできる範囲でなんとかするしかないのです。(´・ω・`)
ちなみに元はこんな写真でした。
ここからGIMPでゴニョゴニョして表紙が完成します。
締め切り1日前の出来事です。
当日
同人イベント自体は1○年くらいサークル参加しているのですが、今回は初めての冊子での頒布でした。
いつもは音楽の頒布なのでCD-Rやダウンロードカードです。
また、自分で搬入しないイベントというのも初めてでしたので、完成品を見ないまま会場に行くというのはドキドキでした。
会場に到着して自分のブースにダンボールが置いてあるのを確認した後、中身を確認してようやく安堵したくらいです。
発行部数は100部、そして、前日に確認した技術書典サイトでの被チェック数が55程度でしたので、
「被チェック数の8割くらいの人が買ってくれたらいいかなー40部くらいかなー」
と気楽に考えていました。
そして、11時になりイベント開始。
開始1時間で予想の8割以上の35部が消えました。このあたりで売り子と「こんなはずでは……」みたいな会話を繰り広げていた気がします。
12時以降は勢いは半分程度になったものの、その後も順調に捌けていき、最終的には予想の倍である80部以上が捌けてしまいました。
残ったものはCOMIC ZINさんのブースに持っていけばまるごと委託されるとのことだったので、イベント終了後に持っていって、初めての書店委託もすることになりました。 ちなみにCOMIC ZINさんのサイト上で買えます。イベントよりもちょっと高いですが、買い逃したという方は是非買ってください。 電子書籍版を出すことはあるかもしれませんが、この本を冊子で出すのは最初で最後だと思います。
自分の書いた本が予想よりも遥かに需要があったことに驚きましたし、買っていく人と色々話ができたのも楽しかったので、非常に良いイベント体験でした。 また開催された際には、また別の本を書こうかなーと既に考えています。
反省点
反省点も色々あったので、メモ程度に。
タイトルで「この本を読んで何ができるようになるか」をわかってもらうのは重要
今回「雰囲気でわかるAWS SAM (Local)」というタイトルにしたのですが、そもそもAWSを知っている、AWSを使っているという人でも「AWS SAMって何?」という方がかなり多かった印象です。
タイトルからサーバレスに関する本というのもわからないので、次回からはサブタイトルなどをつけて「何ができるようになるのか?」をひと目でわかるタイトルにしたいと思います。
決済システムは便利なので今後も活用していきたい
技術書典3では、独自の決済システムを使うことができました。
QRコードさえ読んでしまえば後払いが可能になるというシステムで、サークル側も口座情報を入力すればいいだけという導入も使用も楽々という便利なシステムでした。
不満点があるとすれば、サークル側で決済確認用端末をうっかり普段使っているAndroid携帯にしてしまうと、その携帯を持ったままサークルブースを離れるのが不可能になってしまうという点です。
あとで気がついて後悔しましたw。
独りで書かない
モチベーションの維持が大変つらい。
自分が今書いている文章がちゃんと伝わる文章なのかを確かめる手段が存在しないというのは暗闇の中を懐中電灯なしで歩いているようで、大変つらい。(途中でレビューに入ってくれた @ota42y、本当にありがとう)
締め切りギリギリになって誰ももケツ叩いてくれないので、大変つらい。
独りだとページ数に限界があるので、大変つらい。